【銘柄分析】ブリティッシュ・アメリカン・タバコ(BTI)の業績・増配率推移一覧
ブリティッシュ・アメリカン(BTI)の財務データを分析してみましたので、以下内容をサマリーします。
①P/L情報
売上高、営業利益、純利益ともに安定して推移しています。
タバコ業界全般に言えることですが、近年では先進国を中心に禁煙化の流れが進んでおり、そのため売上高も大きく増えるような状況にはありません。
紙巻タバコの出荷量が減少していく中で、同社はグローなどの電子たばこへシフトしたり、直近ではレイノルズアメリカンの買収をすることで、売上高減少に歯止めをかけています。
②P/L比率分析
粗利は驚異の80%台、営業利益率は約30%台で推移しており、非常に利益率の高いビジネスであると言えます。
この高い利益率は、追加の設備投資がほとんどかからないタバコ業界ならではの恩典ですね。
③キャッシュフロー分析
毎期しっかりと営業キャッシュを稼いでおり、キャッシュフローも非常に安定しています。
高い利益率に裏打ちされた、安定したフリーキャッシュ創出力のあるビジネスモデルを保有しているのは同社の最大の強みと言えるでしょう。
④1株当たり情報
EPS(1株当たり利益)、DPS(1株当たり配当)ともに右肩上がりとなっています。
インカムゲイン投資狙いであれば非常に魅力的な銘柄です。
⑤増配率推移
増配率は近年は減少傾向にありましたが、直近のアナウンスで14%もの増配が発表されました。
生活必需品銘柄の増配率は、近年では1桁台というのが多い状況でしたが、同社はしっかりと株主還元をしてくれる良心的な銘柄と言えます。
⑥チャート
非常に綺麗な右肩上がりのチャートを描いています。
2017年には米国FDAによるニコチン規制アナウンスがありましたが、同社の場合はほぼ無風状態でした。
総括
ブリティッシュ・アメリカン・タバコはイギリスに本社を置く企業であり、かつNYSEに上場しているADR銘柄であるため、海外現地での源泉税金がかからないのが非常に魅力的です。
NISAで運用すれば、税金コストは実質ゼロにできるため、同社の良好かつ安定した財務基盤を鑑みても、インカムゲイン投資にはもってこいの銘柄であると言えるでしょう。