【銘柄分析】フィリップ・モリス(PM)の業績・増配率推移一覧
フィリップ・モリス(PM)の財務データを分析してみましたので、以下内容をサマリーします。
①P/L情報
売上高は300億ドル付近で推移しています。
近年はドル高の影響や、世界的な健康志向の高まりによるタバコの販売数量減が影響し、売上高は減少傾向にあります。
②P/L比率分析
粗利は70%台、営業利益率は約40%台で推移しており、非常に利益率の高いビジネスであると言えます。
タバコの販売数量減と言いながらも、利益はキチンと出し続けることができるのは、タバコ銘柄ならではの恩典ですね。
③キャッシュフロー分析
本業の営業キャッシュフロー、フリーキャッシュフローともにガッチリとキャッシュを稼いでいることが分かります。
タバコ産業がいかに儲かりやすいビジネスかが一目で分かるグラフです。
④1株当たり情報
EPSに関しては近年減少傾向にあり、そのため配当性向がやや高めの水準となっています。
⑤増配率推移
アルトリアグループからスピンオフした2008年以降は、増配率が徐々に減少傾向となり、直近の増配率も2.8%と物足りなくなってきました。
今後の増配率の行方は、業績次第ということになりそうです。
⑥チャート
最後にチャート情報です。
基本的に右肩上がりのチャートを描いています。
タバコ産業は常に逆風が吹きやすい業界ではありますが、株価は意外にも安定して右肩上がりとなっています。
総括
フィリップ・モリスは上述の通り、売上高減少トレンドにありますが、高い利益率と潤沢なキャッシュを保有する数少ない優良銘柄です。
増配率こそ低下していますが、フィリップ・モリスは配当金に海外現地での課税がかからないため、他の米国株とは異なり、二重課税の問題を回避することができます。
配当を重視するインカムゲイン投資家ならば、フィリップ・モリスを保有するのは悪くない選択肢だと思います。