【銘柄分析】プロクター・アンド・ギャンブル(PG)の業績・増配率推移一覧
P&G(PG)の財務データを分析してみましたので、以下内容をサマリーします。
①P/L情報
売上高は近年減少傾向にあります。
減少の主な要因はドル高による為替の影響と、同社のブランド統廃合による事業整理が挙げられます。
②P/L比率分析
粗利は50%台、営業利益率は約20%台で推移しており、悪くない水準と言えます。
先ほど申し上げたように、同社では保有ブランドの選択と集中による事業整理を実施している最中であり、この統廃合が上手くいけば同社の利益率も今以上に高くなることが期待できます。
③キャッシュフロー分析
フリーキャッシュフローは割と堅調に推移しており、当面は配当金などの株主還元も心配なさそうです。
④1株当たり情報
DPSは右肩上がりとなっており、さすが連続増配年数60年超の配当王銘柄です。
⑤増配率推移
一方で連続増配年数は右肩下がりとなっているため、同社のブランド統廃合による業績アップを期待したいところです。
⑥チャート
最後にチャート情報です。
近年は浮き沈みがありながらも、右肩上がりのチャートを描いています。
総括
プロクター・アンド・ギャンブルと言えば、直近では物言う株主であるネルソン・ペルツ氏による同社取締役就任への委任状争奪戦が行われたことは記憶に新しいです。
この背景には、同社が近年市場シェアを他社に奪われるなどのブランド力の低下や、抜本的な改革案が示されなかったことによる経営改革の遅さが株主達の間で指摘されており、そこで登場したのがペルツ氏というわけです。
ペルツ氏が経営に加わることで同社の経営にプラスになるかどうかは分かりませんが、P&Gには「世界最強のマーケティング集団」という異名を持つだけの人材力があるため、P&Gを保有する投資家としては、今後の同社の活躍に期待したいところです。